試験勉強

随分昔の試験勉強のことを思い出しつつ書く。私は優秀な学生ではなかったと思う。
良い友人に恵まれた。私の大学はおおよそ7−8割の学生が下宿生だった。携帯電話も、インターネットもメールもツイッターもない当時、自宅生の私が人脈を作り得たのはクラブ活動に参加していたからだ。
合宿等で寝起きをともにする友人と試験の合格と部活(スキー部)の強化を目指して知恵を寄せ合った。マネージメントに長けたチームメートが立案し、チームワークを理解しているメンバーが実行した。
講義を熱心に聴くことは、学習を効率的に進める上で必須だった。後で読んで理解できるノートを作るために、講師の言葉を聞き漏らさずに書き取る必要があった。
学習は畑を耕すようなもので、日頃の勉強で土地を耕し、試験勉強で種を蒔いて、試験が始まったら水を撒いて、試験時間の間に芽が出て花が咲いて実がなるような準備をしておく。
これで大丈夫、という勉強が出来たら後はゆっくりと寝て、体調を整えて試験時間を有意義に過ごすことを考える。
ひと科目が終わったら、次の試験に向けてリフレッシュする。
そういう循環がうまく行くようになるのに、少し時間が掛かった。
いつも上手く行っていたわけではないが、徐々にスタイルを確立していった。