172. フェニルケトン尿症について正しいのはどれか。

  1. 新生児期に死亡する。 
  2. 色素沈着が見られる。
  3. チロシナーゼ活性が欠損する。 
  4.   血中フェニルアラニン濃度が低値をとる。 
  5.   常染色体劣性遺伝である。 
正解
解説
フェニルケトン尿症フェニルアラニン4-モノオキシゲナーゼの異常によりフェニルアラニンからチロシンへの変換が妨げられる。フェニルアラニン代謝する唯一の経路であるため、フェニルアラニンとそのケト酸が蓄積する。神経毒性があり脳組織の成長に悪影響を及ぼす。乳児期には異常を認めないが知能障害、痙攣などの中枢神経症状を生じる。治療は早期にフェニルアラニンを除いた食事に切り替えることである。 チロシンの生成も妨げられチロシナーゼ以下のメラニンの生成が低下し、色素はむしろ少なくなる。チロシナーゼ活性とは関係がない。フェニルアラニン濃度は高値を取る。遺伝は常染色体劣性である。