19. ビオチンを補酵素とする酵素はどれか。
- 正解
- a
- 解説
- いずれも糖新生経路の酵素である。ピルビン酸カルボキシラーゼはビオチンを補酵素としてピルビン酸をカルボキシル化する。ATPのリン酸基転移のエネルギーを利用しビオチンをカルボキシル化し、さらにピルビン酸に転移する。ピルビン酸を原料にして糖新生をする際のC4化合物の合成反応のみならず、クエン酸回路の補充反応としても極めて重要である。ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼはオキサロ酢酸のカルボキシル基を外しGTPのリン酸基を高エネルギー結合として転移する活性をもつ。これら2つは糖新生経路で重要な調節酵素であり、ともにアセチルCoAが正のモジュレーターとなる。グリセルアルデヒド3-リン酸デヒドロゲナーゼは糖新生経路ではNADHを補酵素とする。フルクトース1,6-ビスホスファターゼとグルコース6-ホスファターゼはともに加水分解反応であり補酵素は必要ない。