16. ケトン体の合成で正しいのはどれか。
- 脂肪組織で反応が進む。
- 細胞質で反応が進む。
- グルカゴンは合成を抑制する。
- 飽食は合成を促進する。
- 細胞内酸化が亢進すると3-ヒドロキシ酪酸が増加する。
- 正解
- e
- 解説
- ケトン体はホルモン感受性リパーゼ(グルカゴン、アドレナリン、ACTHなどで活性化、インスリンが阻害)によって加水分解により切り出された脂肪酸をアルブミンに結合させて肝臓に運び、β酸化によって生じた大量のアセチルCoAを原料に肝臓ミトコンドリアで合成さる。途中までコレステロール合成と同じ経路でHMGCoAが作られ、リアーゼでアセチルCoAが外れアセト酢酸になる。(アセチルCoA2分子から1分子を作る)細胞内で酸化が亢進すると、3−ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼでNADHを酸化する。アセト酢酸は非酵素的な脱炭酸が起こってアセトンとなる。反応は肝臓のミトコンドリアで進み、グルカゴンはホルモン感受性リパーゼを活性化することで脂肪酸を供給し、ケトン体合成に対し促進的に働く。飽食ではエネルギーが余り、脂肪合成の方向に向くので、ケトン体合成は抑制される。