98-223 パクリタキセルとカルボプラチンは、細胞の増殖に影響を与える薬物である。細胞増殖に関連する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. がん原遺伝子は、正常な細胞増殖には関与しない。
  2. DNAの損傷は、DNA複製前に細胞周期のG2/Mチェックポイントにおいてチェックされる。
  3. パクリタキセルは、微小管の脱重合を阻害して細胞分裂を抑制する。
  4. カルボプラチンは、DNAの構成塩基に結合してDNA複製を阻害する。

微小管阻害薬

微小管のチュブリンの重合・脱重合を阻害することで細胞分裂を傷害する微小管阻害薬には重合を阻害し微小管の分解を起こすビンカアルカロイド類(ビンクリスチン、ビンブラスチンなど)と、脱重合を阻害するタキサン類(パクリタキセルドセタキセル)がある。

白金製剤

アルキル化剤(核酸、タンパク質にアルキル基を導入する)に分類される。ナイトロジェンマスタード類(シクロホスファミド、メルファラン)、ニトロソウレア類(ラニムスチン、ニムスチン)、トリアゼン類(ダカルバジン、テモゾロミド)、白金製剤(シスプラチン、カルボプラチン)がある。
シスプラチン、カルボプラチンなどの白金製剤は細胞内でアミンラジカルとなりDNAを架橋する。