50. ヘパリンの構造上の特徴はどれか。
- 数残基ごとにα1-6結合の枝分かれがある。
- グルコースのホモ多糖である。
- 極めて疎水性が高い。
- 高度に硫酸化されている。
- プロテオグリカンの軸を構成する。
- 正解
- d
- 解説
- ヘパリンはD-グルコサミン、L-イズロン酸、D-グルクロン酸よりなる多糖のN-硫酸、N-アセチル、o-硫酸置換体。二糖単位の中で硫酸基を多く含む。典型的にはイズロン酸とNアセチルグルコサミンがβ1-4結合でつながった二糖単位がα1-4結合で直鎖状となる。イズロン酸はL-体である。小腸や肺に多く、巨大分子として合成された後に酵素消化されて低分子量化される。血液中のアンチトロンビンIIIによる血液凝固阻害を促進する。また、リポタンパク質リパーゼを血管内皮細胞表面から血液中に放出する作用を有する。 ヘパラン硫酸(HS)はヘパリンに似るが、組成は不定で硫酸基が少ない。 プロテオグリカンの軸になるのはヒアルロン酸(グルクロン酸β1-3N-アセチルグルコサミンがβ1-3で結合)である。