76. 還元性を示す、、、

アルドースのアルデヒド基、ケトースのケト基は還元力があるので、単糖は還元性を示す。
グリコシド結合を作ると、還元性を失う。したがって、多糖ではほとんどの単糖がグリコシド結合を作ってしまうので、実質的に還元性を失う。(すべての多糖は還元性がない)。
二糖は国家試験によく出るが、2つの単糖のアルデヒド基またはケト基のうち、どちらかが自由な状態で残っていれば還元性がある。二糖でアルデヒド基(またはケト基)同士がグリコシド結合を作ると還元性を失う。このような二糖の例はショ糖とトレハロースである。(ショ糖はグルコースアルデヒド基とフルクトースのケト基がα1ーβ2結合、トレハロースはグルコース同士が、α1-α1結合でグリコシド結合を作る)。
グルコースの誘導体の中で、1位のアルデヒド基が酸化されているもの(グルコン酸)は還元性がない。一方、グルクロン酸は6位が酸化されているが1位はアルデヒド基であり、還元性がある。
単糖誘導体としては、アミノ糖(グルコサミン、ガラクトサミンなど)は還元性がある。糖アルコール(グルシトール、マンニトール)は1位がアルデヒド基ではなく水酸基が結合しているので、還元性はない。
問題としては、選択肢が難しすぎると思う。選択肢を簡単なものにすればCBT向けの良い問題になる。

還元性を示すのはどれか。

  1. アミロース
  2. セルロース
  3. グリコーゲン
  4. マルトース
  5. スクロース
正解: