41. 環状二本鎖DNAのスーパーコイルについて正しいのはどれか。

  1. 正のスーパコイルではまつわり数がツイスト数より小さい。
  2. ニックが入ると負のスーパーコイルが生じるスーパーコイルが解消する
  3. 無傷の環状二本鎖DNAではよじれ数が一定の値をとる。
  4. DNAヘリカーゼは正の超らせんを解消する。
  5. 弛緩した二本鎖DNAではまつわり数がよじれ数より大きい。
解説
DNAはつねに一定の二重らせんの構造を取ろうとする。つまり、DNAの長さ(塩基対の数)を10.4で割った値のツイスト数を取ろうとする。二本鎖DNAが互いにまつわる回数をまつわり数(リンキング数)といい、無傷の環状二本鎖DNAでは不変の値である。まつわり数とツイスト数が一致する場合、よじれ数はゼロで、二本鎖DNAは弛緩した状態という。まつわり数が適正なツイスト数と一致しない場合、二重らせんがよじれてDNAのツイスト数を適正な値に合わせようとする。(まつわり数=ツイスト数+よじれ数)よじれ数が負の値となるものを負のスーパーコイル(超らせん)、正の値なら正のスーパーコイルという。DNAにニックが入ると、まつわり数が変化してツイスト数に一致し、DNAのスーパーコイルは弛緩する。a:正のスーパーコイルはよじれ数が正の値をとる。つまりまつわり数がツイスト数より大きい。b:ニックが入るとスーパーコイルは解消しDNAは弛緩した状態になる。c:無傷の環状二本鎖DNAでまつわり数は不変の値である。d:DNAヘリカーゼは二本鎖DNAの相補的塩基対を外す。超らせんを解消するのはトポイソメラーゼの役割である。e:弛緩した二本鎖DNAではよじれ数はゼロで、まつわり数とツイスト数が一致する。
解答