基礎薬学

94-51 ウイルスに関する記述のうち、正しいものの組み合わせはどれか。

インターフェロンは、ウイルス表面の受容体に結合して作用する。 ノイラミニダーゼ活性を阻害することは、A型やB型のインフルエンザの感染拡大を防ぐのに有効である。 ATL(Adult T-cell Leukemia)の原因ウイルスは、DNAウイルスに属するHTLV-1である。 …

91-60 サイトカインに関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

サイトカインは、細胞質内の受容体に作用し、細胞増殖、分化及び細胞死を決定する。 Th1(1型ヘルパーT細胞)が分泌するインターロイキン2(IL2)とインターフェロンγは、主に細胞性免疫反応の増強に重要な役割を果たす。 Th2(2型ヘルパーT細胞)が分泌する…

91-59 甲状腺ホルモンに関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

バセドウ病(グレーブス病)は甲状腺機能の低下による病気である。 チログロブリンは、チロキシン(T4)の合成に利用される。 T4は、分子内にヨウ素を含んでいる。 T4は、遊離のチロシンがヨウ素化されて生合成される。

91-58 レニン及びアンギオテンシンに関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

アンギオテンシンⅡは、血管平滑筋を弛緩させる。 アンギオテンシンⅡは、副腎皮質でアルドステロンの合成・分泌を促進する。 カブトプリルは、アンギオテンシンIからアンギオテンシンⅡへの変換を阻害する。 レニンは、副腎髄質クロム親和性細胞から分泌される…

91-57 情報伝達機構に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

多くのステロイドホルモンは、細胞表面受容体を介して作用する。 液性(可溶性)因子を介さない細胞間の接触による情報伝達がある。 オートクリン(自己分泌)機構では、ホルモンが、それを合成した細胞から離れた標的細胞に作用する。 免疫に関与する細胞は…

91-56 遺伝子工学に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

ES(胚性幹)細胞は、すべての組織の細胞に分化できる能力を持つ。 特定の塩基配列を認識して切断する制限酵素は、遺伝子組換え技術に頻繁に用いられる。 相同組換えを利用して特定の遺伝子を人工的に欠損させたマウスをノックアウトマウスとよぶ。 ほ乳類で…

91-55 遺伝暗号に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

1つのアミノ酸は、3つの塩基の並び方によって指定され、この遺伝暗号の単位をコドンという。 すべてのアミノ酸は、それぞれ複数のコドンを有する。 終止コドンは、UAA、UAG、UGA、UGGの4種類である。 AUGはメチオニンのコドンである。

91-54 真核細胞のRNAに関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。

tRNA及びrRNAは、それぞれ異なったRNAポリメラーゼで転写される。 mRNAは、最初にヘテロ核RNA(hnRNA)として転写され、スプライシングされて生成される。 mRNAは、成熟の過程で3’末端にポリチミジル酸(poly T)が付加される。 多くのmRNAの5’末端には、キ…

91-53 細胞周期と細胞死に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

S期進行前にDNA損傷を受けた細胞は、G1期で細胞周期が停止する。 アポトーシスは、核の断片化を伴わない細胞死のことである。 細胞死は、正常な個体発生のために必須の現象である。 S期の進行は、コルヒチンで阻害される。

91-51 内分泌系臓器と分泌されるホルモンの対応の正誤について、正しい組合せはどれか。

下垂体前葉 ・・・甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン 視床下部 ・・・甲状腺刺激ホルモン 副腎皮質 ・・・コルチゾール(ヒドロコルチゾン) 精 巣 ・・・テストステロン

91-45 ミトコンドリアの電子伝達系に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

電子がNADHからフラビンタンパク質へ伝達されると、プロトン(H+)が細胞質からミトコンドリア内へ取り込まれる。 補酵素Q(CoQ)は、電子授受に関与する。 シトクロムP450は、ミトコンドリアにおける電子伝達系の主要な成分である。 電子の最終的な受容体…

91-44 糖質の代謝に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

乳酸、ピルビン酸、グリセロール、アミノ酸などの物質からグルコースが産生される経路を糖新生という。 解糖経路は、グルコースがフルクトース−1,6−ビスリン酸を経てピルビン酸となる過程で、ATPを産生する代謝経路である。 クエン酸サイクルは、グルコース…

91-43 酵素と酵素反応に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

一般に、酵素反応において、基質の鏡像異性体間に反応速度の差はない。 一般に、酵素による反応の速度は、温度による影響を受けない。 基質以外の物質が酵素の活性部位とは別の部位に結合して酵素活性が変化することを、アロステリック効果とよぶ。 競合阻害…

91-41 ビタミンに関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ビタミンA及びビタミンDは、脂溶性ビタミンである。 ビタミンBl(チアミン)は、チアミン二リン酸の形で糖質代謝系酵素の補酵素として作用する。 ヒトは肝臓でビタミンB2(リボフラビン)を生合成することができる。 ビオチンは、ニコチンアミドアデニンジヌ…

91-40 核酸の構造と性質に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

DNA及びRNAを構成する塩基のうち、アデニン、グアニン、シトシンはDNAとRNAの両者に共通であり、残りの1種類はDNAではウラシル、RNAではチミンである。 DNAにはデオキシリボースが、RNAにはリボースが含まれる。 DNAが熱により変性するのは、ホスホジエステ…

91-39 タンパク質中のアミノ酸残基に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

開始コドンでコードされるメチオニンは、タンパク質のC末端に位置する。 コラーゲン中のプロリンの多くは、水酸化されている。 タンパク質のリン酸化は、チロシン、セリン又はスレオニン残基で起こる。 ヒストンのリジン残基のアセチル化は、ヒストンのDNAに…

91-14 ウシから得られた日本薬局方医薬品インスリンは次の化学構造で表される。本品に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。

ウシインスリンの3つのジスルフイド結合は、いずれも2本のペプチド鎖を互いに結合させている。 ジスルフイド結合は、メルカプト基の脱水縮合反応で形成される。 ジスルフイド結合を完全に切断して得られる鎖長が短い方のペプチドをEdman分解すると、最初にグ…